首の痛み～代表的な疾患～

むち打ち（頚椎捻挫）

むち打ちとは、交通事故やスポーツで首に強い衝撃を受け、首が捻挫してしまった状態です。
衝撃により頸椎の骨や筋肉を損傷して痛みが起こるほか、まわりの神経が圧迫されることで手のしびれなどが起こることがあります。
そのほか、めまいや耳鳴りなどが起こることもあります。

主な症状

• 首が痛む
• 首が回らない
• 肩こりがひどくなる
• 手がしびれる
• めまいがする
• 耳鳴りがする

など

頸椎症

頸椎症とは、背骨を繋ぎクッションの役割を担っている椎間板が、加齢とともに減ったり変形したりすることで、神経が通る管である脊柱管が狭くなって脊髄や神経が圧迫された状態です。
圧迫される部位や状態により、大きく頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症の2種類に分類され、それぞれで現れる症状が異なります。

頚椎症性神経根症の主な症状

脊髄から上肢へ続く神経が圧迫されたり、刺激されたりして起こる疾患です。
上肢のしびれ、痛み、筋力低下、感覚障害などの症状が現れます。

頚椎症性脊髄症の主な症状

頚椎の脊柱管の中にある脊髄が圧迫されることで起こり、全身で感覚障害が起こり、歩行困難や頻尿などの症状が現れます。

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアとは、首のクッションの役割を担う椎間板が何らかの原因で飛び出し、まわりの神経を圧迫することで起こる疾患です。
椎間板の脱出により神経根が圧迫されるのか（神経根症）、神経が脊髄で圧迫されるのか（脊髄症）によって現れる症状が異なります。

神経根症の主な症状

• 首の後ろが痛む・しびれる
• 首から肩にかけて痛む・しびれる
• 手指が痛む・しびれる

など

※通常、症状片側に現れます

脊髄症の主な症状

• 手がしびれる
• 手指が動かしにくくなる（ボタンの止め外しがしづらくなるなど）
• 足がこわばって歩きにくい
• 階段を昇降するのに手すりが必要になる

など